「常葉のファンは数え切れないほどいる。


なれば人の感情は十人十色。


少なくとも一人や二人は裏切った女を妬み行動に移すだろう。」



自分の素晴らしい心理作戦に自信と言う名のボルテージが上がる。



「そして、ファンからひどい仕打ちを受ける裏切った女。


常葉は自分の彼女がいじめられているのを見てどうする?」



蘭は今度は考え込まず即答した。



「彼女を助ける。」


「ザッツライト!☆」



あたしは親指を立てて人差し指で蘭を指差した。



図書館の受付のほうから司書の鋭い視線を察する。



でも、あたしの心が浮かれている。