「あれ?鍵が開いてる…。」
蘭が家に入ってくる。
どうしよう!隠れなきゃ!
あたしは辺りを見回す。
ダメだ…隠れる場所がない…。
あれ…?なんであたし隠れようとしてるの?
「あっ、なっちゃん!まだ起きたばっかり?」
蘭はいつものようにニコリと笑う。
「・・・・・。」
あれ…なんであたし警戒してるの?
ほら…何か喋らないと…。
「どうしたの?なっちゃん。具合悪いの?」
蘭が心配そうにあたしに近づいてくる。
それに体が反応して後ずさる。
分かんない…分かんないよ…ただ…ただ…恐怖が…
背中が壁に付いたとき、恐怖感が増した。



