そこから誰かが入ってくる。
まさか…さっきの女子が…
それは外れで、男の体格。
「なっちゃん!助けに来たよ!」
バスケットボールのカゴに着地したのは蘭だった。
「蘭…。」
あたし、ほっとして涙が出そうだ…。
「なんで…ここが…」
「最近なっちゃん、図書館に来ないから心配で学校に迎えに行ったら女の子たちがなっちゃんの話してたんだ。」
蘭はあたしの手足の縄を解こうとするが手こずる。
「暗くてよく見えない…。」
「頑張って、蘭!」
すると、急に当たりが月光で明るくなる。
目の前のドアが開かれた。
「不法侵入だぞ。」
そこに居たのは本当、タイミングが悪い生徒会長さんだった。



