「何よ、自暴自棄って…。あたしがいつヤケになったって言うの?」
鼻で笑うあたしに正木悠太は低い声で唸るように言った。
「俺はお前を初めて見た時からヤケになっているように見えたけど…。」
「・・・・。」
顔をそむけるあたしに正木悠太がしゃがみ込んで言った。
「どうやったらお前と同じものが見られる?」
「・・・・。」
「どうやったらさ…お前の目線に立てれるんだよ…。」
その声は呆れた声ではなく、悲しみが伝わらずにもがいてるような声だ…。
「あたしが見てる世界なんて…男であるあんたには一生見られないよ。」
あたしは正木悠太を睨む。



