……管理棟の階段を三階に上がると、何とも言えない湿った冷気が三人を襲った。先程、全員で走って逃げて来た時には感じなかった、異様な空気が三階をとりまいている。
「何だか妙だな、さっきまでは特に変わった所はなかったのに……いや、今もどこが変わったか何てわからないのに、何故か胸騒ぎがする」
胸の辺りを抑え、和哉が深呼吸をする。
「とにかく、部屋を調べてみましょう。どっちから調べる?」
三階には三つの部屋があり、科学実験室、科学講義室、物理室の三つがある。階段を上がり正面が科学講義室、南側の端が物理室、北側にある教室が科学実験室だ。物理室は授業で使う事は滅多になく、今では生物部の部室として使われる事がお役目になっている。
科学講義室は軽い実験をする時の科学の授業や、委員会のミーティング等でよく使われるので、生徒たちにとっては一番利用する機会のある部屋だ。そして科学実験室。科学の授業では、それ程大きは実験はしないので、この部屋も生徒が使う事はほとんどない。
「考えていてもしょうがない。科学実験室を調べて見よう」
後藤は先頭に立ち、科学実験室のドアの前に立った。
ガチャ、ガチャ。
カギがかかっている。夜になれば、この部屋にカギがかかっているのは当然の事だ。
後藤はポケットから鍵の束を取り出すと、緑色の印のついた鍵を取り出した。
ロックがはずされ、ドアが聞いた。
「特に変わった所はないようだが……」
中に入った三人は部屋を調べたが、特に何も発見する事は出来なかった。
「残りの二つの部屋も調べてみましょう」
三人は科学講義室を調べ、最後に物理室を調べた。
「ふう、結局この階には何もなかったようだな、びびって損したぜ」
「そうね……この階に来た時には、何か感じたんだけれど、それも思い過ごしだったみたいね」
……しかし、部屋を出ようとした時に、後藤は異変に気づいた。
「待て、何か音がする。部屋の外……廊下からだ」
三人はその場で開き耳を立てた。すると……。
……ブ……ン、ブフブブ、ブブン。
鈍く、重い羽音が聞こえる。それも凄い数だ。
「な、何だこの音は?」
廊下には大量に何かがいると忠われた。
「ちょっとだけ見てみる」
後藤がドアを軽く開いた時、羽音は一気に大きくなった。慌ててドアをしめたが、黒い何かが幾つか部屋に飛び込んで来た。
「何だか妙だな、さっきまでは特に変わった所はなかったのに……いや、今もどこが変わったか何てわからないのに、何故か胸騒ぎがする」
胸の辺りを抑え、和哉が深呼吸をする。
「とにかく、部屋を調べてみましょう。どっちから調べる?」
三階には三つの部屋があり、科学実験室、科学講義室、物理室の三つがある。階段を上がり正面が科学講義室、南側の端が物理室、北側にある教室が科学実験室だ。物理室は授業で使う事は滅多になく、今では生物部の部室として使われる事がお役目になっている。
科学講義室は軽い実験をする時の科学の授業や、委員会のミーティング等でよく使われるので、生徒たちにとっては一番利用する機会のある部屋だ。そして科学実験室。科学の授業では、それ程大きは実験はしないので、この部屋も生徒が使う事はほとんどない。
「考えていてもしょうがない。科学実験室を調べて見よう」
後藤は先頭に立ち、科学実験室のドアの前に立った。
ガチャ、ガチャ。
カギがかかっている。夜になれば、この部屋にカギがかかっているのは当然の事だ。
後藤はポケットから鍵の束を取り出すと、緑色の印のついた鍵を取り出した。
ロックがはずされ、ドアが聞いた。
「特に変わった所はないようだが……」
中に入った三人は部屋を調べたが、特に何も発見する事は出来なかった。
「残りの二つの部屋も調べてみましょう」
三人は科学講義室を調べ、最後に物理室を調べた。
「ふう、結局この階には何もなかったようだな、びびって損したぜ」
「そうね……この階に来た時には、何か感じたんだけれど、それも思い過ごしだったみたいね」
……しかし、部屋を出ようとした時に、後藤は異変に気づいた。
「待て、何か音がする。部屋の外……廊下からだ」
三人はその場で開き耳を立てた。すると……。
……ブ……ン、ブフブブ、ブブン。
鈍く、重い羽音が聞こえる。それも凄い数だ。
「な、何だこの音は?」
廊下には大量に何かがいると忠われた。
「ちょっとだけ見てみる」
後藤がドアを軽く開いた時、羽音は一気に大きくなった。慌ててドアをしめたが、黒い何かが幾つか部屋に飛び込んで来た。

