【先生×生徒シリーズ】禁断の果実―音楽の先生×男子生徒―





「紗英?」



和彦の静かで低い声が耳に届く。



「とりあえず上がったら?」


「いや……ここでいい……」



私の胸がドキドキと鳴り始める。


愛する人が目の前にいるドキドキじゃない……。



「紗英?」



もう1度、和彦が私の名前を呼ぶ。



「ん?」


「俺……紗英のこと……好きだよ。愛してるよ……」


「う、うん……」



それを言うために、わざわざ来てくれたの?



「あのさ……紗英……」


「うん……何?」



和彦が私の目を見て口を開いた。