「先生は彼氏のこと……好き?」


「えっ?」



星野くんを見る。



「彼氏のこと好き?」



再びそう聞く星野くん。



「当たり前でしょ?」



好きだから……和彦のことが好きだから……だから不安になったり嫉妬したりするんじゃない……。



「じゃー……何で悲しい顔をするの?何で溜め息つくの?やっぱ彼氏と喧嘩した?それとも…………」



星野くんはそこまで言うと、言葉を切った。


彼の言いたかったことは何だろう?



「生徒であるアナタにプライベートのことを話す必要はないでしょ?」


「まぁ……そうだけど……」



星野くんの顔が少し悲しそうに見える。


そう言えば、前にもこんな顔をしたことがあったよね?