「あの…………」
しばらく続いた沈黙を破ったのは和彦の奥さんだった。
「…………はい……」
「今、お時間ありますか?」
「えっ?」
「少しでいいんです。アナタとお話がしたくて……」
どうしよう……。
「あの……ダメですか?」
「…………開けますから、どうぞ……」
私はオートロックを解除した。
今から和彦の奥さんが来る。
どんな話があるの?
私と和彦の関係?
別れてくれってお願い?
私はインターホンを切った後、体の力が抜けたように、その場にしゃがみ込んだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…