次の日――。
学校へ行き、音楽室と準備室の鍵を開けに行く。
カーテンを開けると、太陽の光りが差し込んで明るくなる。
通学してきた生徒たちが次々、校門の中に入って来る。
その中に星野くんの姿があった。
あっ……昨日の子だ……。
昨日、星野くんの腕に自分の腕を絡ませて一緒に帰って行った女子生徒が隣にいた。
昨日と変わらず笑顔の女子生徒に対して、冴えない顔の星野くん。
照れてんのかな?
それとも低血圧?
星野くんと彼女を見てると、微笑ましくて顔が自然と笑みになる。
私もあんな時があったなぁ……。
ひとつ上の先輩と付き合ってて、よく一緒に登下校してたなぁ……。
結局、フラれちゃったけど。