「帰ろ?」
「うん!」
海陽が言うと、奏音が元気よく返事をした。
海陽は、奏音を片手で抱っこして、もう片方の手は私の手を包み込んだ。
温かい海陽の手。
ギュッと握った後に、指を絡ませてきた。
海陽が奏音を抱っこして、そして私の手も繋いでくれてる。
「おなかすいた~」
奏音がそう言った。
「何か食べて帰ろうか?」
「うん」
「奏音は何が食べたい?」
「ハンバーグ!」
「そっか、じゃー、ハンバーグ食べて帰ろうな」
「うん!やったー!」
海陽に抱っこされながらはしゃぐ奏音。
海陽が私を見て微笑んだ。
私も海陽を見て微笑む。
そして私たちは空港を後にした。