こんな奇跡ってあるの? 目の前にいるのは……私の体を抱きしめているのは海陽だよね……。 「これは……夢?」 私は顔を上げて、海陽にそう言った。 もし夢なら……ずっと覚めないで……。 「夢じゃないよ……」 優しい顔で私を見下ろす海陽。 「ホントに海陽なの?」 「そうだよ」 海陽の胸元に光るネックレスが見えた。 「海陽……会いたかったよ……」 私は海陽の胸に顔を埋めた。 甘い香りが鼻を掠める。 海陽の体の温もりが伝わってくる。 ずっと……ずっと……会いたかった……。