テレビの画面にはピアノコンクールの映像が流れた。
うそ……。
テレビの向こうには、ずっと忘れられなかった人がいる。
海陽……。
周りのざわめきも何も聞こえない……。
ただ、海陽が奏でるピアノの音だけが私の耳に届いていた。
あの頃と変わってない……。
ピアノの演奏も……あの時のまま……。
海陽の胸元を見ると……。
「あ……ネックレス……」
私が海陽の誕生日プレゼントであげたネックレスが光っていた。
それを見たと同時に、テレビの画面が歪んで見える。
いつの間にか目には涙が溜まっていて、瞬きをすると大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちた。



