マンションの自分の部屋に帰って来た。 パンプスを脱ぎ、ダイニングテーブルの上に鞄を乱暴に置いて、リビングのソファーの上に倒れ込んだ。 と、同時に我慢してた涙が一気に溢れてきた。 子供のように声を上げて泣いた。 恐れていたことが現実になった。 これからどうすればいい? 私はどんな処分でも受け入れる覚悟は出来てる……。 でも海陽は……。 ピアニストになるという夢が出来たのに……。 音大を受けると頑張ってたのに……。 私は海陽の将来を潰すことは出来ない。 だったら……。