樹里といろんな話しをした。


小さい頃のこと、小学校や中学校のこと……。


チャイムが鳴り響いた。



「俺、帰るわ……」



そう言って、フェンスから離れた。



「…………うん」


「じゃーな……」


「うん……」



樹里は今にも泣きそうな顔になって俺を見ていた。



「そんな悲しそうな顔すんなよ」


「だって……私のせいで……」


「もういいから……」



俺は樹里の頭をポンポンとした。



「じゃ……」



俺は樹里の横を通り過ぎて、屋上を後にした。




―海陽Side end―