【先生×生徒シリーズ】禁断の果実―音楽の先生×男子生徒―





「僕は!」



突然、海陽が顔を上げて、叫ぶようにそう言った。


私は海陽の横顔を見る。



「僕は……水島先生のことが好きです……」



海陽……。



「教師としても尊敬出来るし、教師の前に1人の女性としても好きです。でもこれは僕の片想いで……。先生と僕との間には何もありません」


「水島先生……本当ですか?」



校長がそう聞いてきた。



「はい……」



私は下を見たままそう呟いた。


教師の私が生徒である海陽に助けられるなんて……。


本当なら私が海陽をかばわないといけない立場なのに……。


情けない……。