【先生×生徒シリーズ】禁断の果実―音楽の先生×男子生徒―





「なぁ、海陽……噂は本当なのか?」



晶斗がフェンスの方に体を向けながら言った。



「本当だ……って、言ったらどうする?」


「別に?俺は何とも思わないけど?」


「そっか……」


「だってさ、好きになっちまったもんはしょうがねぇだろ?それが、たまたま教師だった生徒だったってだけだし」



晶斗はそう言うと"うーん"と背伸びをした。



「でもな海陽……」



晶斗が俺の方を見る。



「教師と生徒の恋愛って、世間は許してくれねぇんだよ。小説や漫画の世界のように上手くはいかないんだよ……」


「わかってるよ……」



わかってる。


そんなこと……。



「海陽?」


「あぁ?」


「何かあったら俺に相談しろ。俺達、親友だろ?」


「ありがとな」


「いや……」



晶斗、俺はお前みたいな親友を持って幸せだよ。