【先生×生徒シリーズ】禁断の果実―音楽の先生×男子生徒―




部屋に海陽がいると期待して帰って来たけど、まだ海陽は来てなかった。


連絡もないし、どうしたんだろう?


海陽に"何時頃に来れそう?"とメールした。


部屋着に着替えて、マンション近くの美味しいと評判のケーキ屋さんで買った誕生日のケーキを冷蔵庫に入れて、晩ご飯の用意を始めた。


誕生日と言えば、鶏のから揚げよね。


私の実家は家族の誕生日になると、鶏のから揚げが食卓に並んだ。


たまにイタリアンやフレンチのレストランで誕生日を祝う時もあったけど、でもだいたいお母さんの料理でお祝いしていた。


だから私の中で誕生日=鶏のから揚げと決まっていた。


鶏肉に下味をつけていた時、エプロンに入れた携帯が鳴った。


手を洗って、携帯を出した。


海陽からだ!


"寄りたいとこあるから、19時過ぎには行けると思う"


と、書いてあるメール。


ヤバい!


海陽が来た時に食べれるように早く作らなきゃ。