「花巻さんも買い物?」
私はレジでお金を払いながらそう言った。
「海陽への誕生日プレゼントです」
恥ずかしそうにそう言う花巻さん。
やっぱり……。
「そっかぁ……星野くん、喜ぶかもね」
「そうですかぁ!でも私、見込みないんで……」
私はレジを終わらせ、プレゼント包装をしてもらった商品を受け取った。
次は花巻さんが会計の番。
私は横に避けた。
「どうして?」
「あいつ……彼女いるから……」
苦笑いで私を見る花巻さん。
"ドキン――"と胸が鳴った。
花巻さんに見込みがないことくらい私が1番よくわかってるのに……。
その理由を聞く私って嫌な女。



