車でマンションまで送ってもらった。 車から降りようとした時、和彦に腕を掴まれた。 そのまま引っ張られ、和彦の胸に飛び込んだ私に、和彦がキスをしてきた。 溶けるような甘い甘いキス――。 唇を離し、私の体をギュッと抱きしめると、耳元でこう囁いた。 好きだ――。 と……。 突然、降り出した雨。 持ってない傘。 困っていたら好きな人が送ってくれた。 そして突然のキスと告白……。 ドラマのようなベタなシチュエーション。 これが私と和彦のいけない関係の始まりだった――。