「俺、今日もここに泊まるよ」
「えっ?でも……」
私は海陽の腕の中で体をクルッと海陽の方に向けた。
「明日、学校あるし……。また休むわけにはいかないでしょ?」
「こんな状態で、紗英さんを1人には出来ないよ……。紗英さんは俺が守るから……。何があっても……」
海陽の言葉に胸が高鳴った。
"守る――"
和彦にも誰にも言われたことない言葉……。
海陽に言われたのが初めてだった。
「学校にはちゃんと行くから心配しないで?」
「海陽……」
「これから帰って、泊まるのに必要なもや制服を持って来るから待ってて?」
「うん……」
海陽はそう言うと私から離れた。
「晩ご飯の片付けも俺がするからそのままにしといて。紗英さんはお風呂にでも入って、ゆっくりしててね」
海陽は優しく微笑むと、リビングを出て行った。



