ピピピ――ピピピ――。


寝室に響く携帯のアラーム音。



「…………んっ……」



私はベッドから手を伸ばして、サイドテーブルに置いてある携帯を取った。


目を閉じたまま携帯のアラーム音を止めた。


あと……10分……いや……5分でいい……まだ寝ていたい……。


携帯を握り締めたままそんなことを思う私。


でも、起きなきゃ。


私は重たい瞼を開けた。


遮光カーテンで光が遮られた暗い寝室。


携帯を開けて時間を確認する。


"6:30"


私はベッドから出て、カーテンを開けた。


今まで暗かった部屋が一気に明るくなる。


そして、携帯を握り締めたまま寝室を出た。