「私も……好きだよ……。星野くんが好きだよ……」
「えっ?…………うそ……」
さっきよりも更に目を丸くする星野くん。
「先生?ホントに?」
私は何も言わずに頷いた。
「でも、さっきアイツが……」
「もう、あの人のことは好きじゃないよ……」
「先生……」
「1ヶ月前までは好きだったよ……彼のこと……」
私は星野くんから視線を反らして、そう言った。
「彼のこと愛してた。好きで好きで……。奥さんと別れて、私と結婚してくれると信じてた……。でもね……私が悲しい時や苦しい時に、いつも星野くんがいてくれて……。私を助けてくれた。悲しみや苦しみから救ってくれて……」
そこまで言うと、鼻の奥がツーンとして、涙がジワジワと溜まっていくのがわかった。
瞬きしたらポロポロと涙が落ちていく……。
「先生……泣かないで?」
星野くんはそう言って、私の頬に優しく触れると、涙を拭ってくれた。
そして、私の体をギュッと抱きしめた。