星野くんはソファーから立ち上がり、私の傍までゆっくり歩いて来た。
「先生は……まだ、あの男が好きなの?」
「星野くん……あのね……」
「先生、何で?」
私が本当の理由を言おうとした時、星野くんに途中で遮られた。
「何で?」
星野くんはそう呟くと、私の腕を掴んでそのまま引っ張った。
その勢いで、私の体は星野くんの胸に飛び込んで……。
そのまま星野くんにギュッと抱きしめられた。
"ドキンッ――"
胸が大きく跳ね上がる。
"ドキドキ――"
それがドキドキ変わって……。
胸が痛いくらい、張り裂けそうなくらいドキドキと激しく鳴ってる。



