「…………せ?……先生?」
「…………えっ?」
「何か考え事でもしてた?」
目の前にいる星野くんはクスクス笑いながら私を見てる。
「ん?べ、別に何も?」
「そう?何か急にボーとしちゃってたから何か考え事してんのかと思った」
相変わらずクスクス笑ってる星野くん。
私はそんな星野くんを多分、キョトンとした顔で見てたと思う。
「あっ!私、買い物しなきゃいけなかったんだ……」
冷蔵庫の中は空っぽで買い物に行かなきゃいけなかったし、でも星野くんとは一緒に行けないし……どうしよう……。
………………あっ!そうだ!
「星野くん、先に私の部屋に行っててくれる?これ、部屋の鍵。ロックの暗証番号は****だから」
私は鞄から部屋の鍵を出して、星野くんに鍵を差し出した。



