「ねぇ?星野くん?」
「ん?」
「どこから見てたの?」
「カフェの外……。たまたま通りかかったら先生が男の人と一緒にいるのが見えたんだ。でも先生の顔は嬉しいってより困った顔してたから……だから助けた」
「そ、そうなんだ……」
さっきまで緊張してたのか、体の力が抜けていくのがわかった。
そのまま星野くんの隣に座った。
「でも、彼氏にならなくても……。大学生って嘘ついて、私のこと名前で呼ぶし……ビックリしちゃった」
私は力無く笑って空を見上げた。
「だって、高校生で先生の教え子だって正直に言ったら先生、困るでしょ?」
「ま、まぁ……ね……」
「嫌だった?」
「へっ?」
私は星野くんを見た。
「俺の嘘」
星野くんがこっちを見てクスッと笑う。
"ドキン――"
あの時と同じ胸の高鳴り。
私は何も言わずに首を左右に振った。
「良かった」
星野くんはそう言ってニコッと微笑んだ。
××××××××××××
―お知らせ―
160ページ~161ページを修正しました。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんm(_ _)m



