1ヶ月前まで愛してた男(ヒト)。 奥さんがいても構わなかった。 それでも愛してた。 イケないことをしている優越感に浸っていた。 でも、さっき"まだ、好き"と言われた時、嬉しくなかった……。 何で? 「紗英?」 私は何も言わずに和彦を見た。 「俺たち……やり直そう……。俺……やっぱり紗英が……」 「あれ?紗英さん、こんなとこで何してんの?」 えっ? 和彦の言葉を遮ったのは……。 「星野くん!?」 星野くんは笑顔でテーブルまで来ると、私の隣に座った。