夜――。 ベッドの上に仰向けに寝転んで天井を見ていた。 本当だったら今頃、和彦と温泉旅行に行ってたはずなんだよね……。 観光地を回って、美味しいものを食べて、温泉に入って、夜は……甘い時間を過ごす……予定だったのに……。 でも、やっぱり和彦とは別れて正解だったのかもしれない……。 そう思わせてくれたのは星野くん。 生徒に助けられちゃうなんて……教師失格だな……私……。 私は上半身を少し起こして、星野くんがくれたメモ帳を手に取った。 ベッドに横になり、メモ帳を開いた。