「不倫したっていいことないよ。昨日も言ったよね?皆、幸せにはなれないって。自分も相手も相手の奥さんも……子供も……」
「…………うん」
私は泣きながらそう返事をした。
「あっ!やっとわかってくれた?」
星野くんが笑顔でそう言った。
何も言わず、首を縦に振る私。
「先生に俺のこと話して正解だったね。不倫して、その相手と結婚できたら、自分は幸せになれるかもしれないけど、その裏で泣いてる人が必ずいるんだよ」
「…………ん」
「先生にも、そのうち自分を1番に想って、愛してくれる人が必ず現れるよ」
「そう……かなぁ……」
「うん。大丈夫!」
私は何度も頷く。
「だから、もう泣かないで?」
星野くんは優しい笑顔を見せて、私にそう優しく語りかけるように言った。



