「母さんは……1年前に自殺したんだ……」 私は目を見開いて星野くんを見た。 山下先生が教えてくれたことは本当だったんだ……。 「俺が、学校から帰って来たら……ベッドに仰向けになって……。 左手の手首に深い深い傷があって、右手にはカミソリを握って……死んでた……。 左手首の傷から血があふれ、ベッドのシーツが血で真っ赤に染まってて、まるで赤い薔薇の花びらを敷き詰めたようだった……」