「星野くんって、1人暮らし?」
私はコーヒーを一口飲んで、星野くんにそう聞いた。
「そうだけど?」
「そうなんだぁ……。でも1人暮らしは大変でしょ?」
星野くんはクッキーを1枚取った。
「そうでもないよ?気楽で自由だし……」
「へぇ……。もう1人暮らしは長いの?」
「1年になるかなぁ?でも、まぁ、その前も1人暮らしのようなもんだったから」
星野くんはクスッと笑うと、クッキーを一口食べた。
「このクッキー、美味しいね」
「そう?実家から送って来たの。沢山あるから良かったら持って帰る?」
「えっ?いいの?」
「うん」
「やったー!俺、すっげー甘党だからお菓子大好きなんだよね~」
クッキーひとつで子供のようにはしゃぐ星野くんは、やっぱり私より年下なんだよなぁ……。
そんなことを思いながら星野くんを見ていた。



