「あずさが言っていた通りの人みたい。本当にクールな感じ」

「そうなんだよ。最近は彼女と別れたみたいで余計にクールになるし」



響が何気に言った事に
政志は怒る。



「ヒビキっ」

「つい…でも本当の事だろ」



「別れたんだ…」

ボソッとあずさが言ったのを美波だけが気付いた。何だかその表情には訳がありそうに見えた。

その後、1ヶ月も経たない頃。
あずさはバレンタインデーにチョコレートを渡した相手とうまくいかなくなり別れる。

前から気になっていた家庭教師をしていた政志と付き合うのは
その数ヶ月だった。