そう言うと響は
一端教室から出て行く。

すると美波と一緒にいたクラスの女子が騒ぎ出す。



『彼、誰か連れてくるの?』

「そうみたい」

『ねぇねぇ美波、彼氏超カッコイイね』

『確か前にも学校に来た事あるよね』

『いいなぁ…どこで知り合ったの?』



などとクラスの女子が羨ましがる


少ししてから戻って来たが
響は一人だった。



「お待たせしました。紅茶です」



美波は紅茶を入れて響のいるテーブル席まで運んでいった。



「ありがとう」

「あの…ヒビキ君のお友達は?」

「ちょっと見当たらなかった。どこかに行ったみたいだから後で、携帯に掛けてみるよ。校内にはいると思うし」

「そっか」

「ところで美波ちゃんって、ずっとここに居なきゃいけないの?」

「え…」

「休憩とか」

「あっそーだった。えっと今の時間は…」

「11時45分だよ」

「私、12時から他の人と交代なんだけど」

「じゃあと少しだね」



その時、クラスの女の子が
美波の側にやって来て小声で言ってきた。



『せっかく彼氏来たんだから二人でどっかに見に行きなよ』

「でもここは」

『大丈夫!一人くらい大した事ないよ』

「そう?」

『ほら』

「うん、分かった。ありがとう」



そして、美波は少し早めに休憩する事になり響と教室を出た。



「あ、ちょっと待って。友達に電話してみるから」

「うん…」