「私、着替えとか取りに行ってくるね。」


「俺も一緒に行きます。」


「大丈夫よ。私もシャワー浴びたりしたいし、直くんも疲れたでしょう?」


「わかりました。ではまた後で。」






結華、君に言わなきゃいけない事があるんだ








俺は結華を守れない








結華……







自宅へ向かう足は、鎧をまとったかのように

重く、遅い






結華はきっと待っているだろう





結華……





部屋の前に着いたものの
俺は、目の前の扉を開く事ができない





ドアノブを握る手が震える





この扉を開いたら





結華との別れが待っている





でも





それしか……









「直輝!!」




結華……




愛してる