そして俺は20才になり、ホストを職業にすることを決めた。





香織さんとりおちゃんが



一生暮らしていけるだろう金額



一億円





他にこの俺が出来ることなど


俺には思いつかなかった




金でどうにかなる問題ではない


そんな事は十二分にわかっている


だけどせめてもの


せめてもの償いのつもりだった






その為に俺はがむしゃらに働いて

たった二ヶ月で名実共に

No.1へと上り詰めた





毎月香織さんとりおちゃんの為に100万を貯金し、

毎月40万を香織さんに渡した。





もちろん香織さんは受け取るのを頑なに拒んだが、

俺の気持ちを理解し、渋々ではあるが受け取ってくれるようになった。




だけど香織さんがその金をどうしているのかはわからない。




40万もあれば働く必要などないはずなのに

香織さんは働き、誠さんといた小さなアパートにりおちゃんと暮らしている。





そしていつからか



俺は前よりもずっと



汚い人間になってしまった





香織さんとりおちゃんの為と言いながら

女を利用するだけ利用し




性欲







そんな物のためにしか




女の価値はない




そう思っていた