俺の住むアパートの前、ポツンと浮かぶ街灯の灯りの下、うずくまる女の姿があった。


俺が女の横を通り過ぎようとした時


「直!!」


俺の気配に気付いた女は顔を上げ、俺の名前を呼んだ。



「ん?」


街灯の灯りに照らされる女の顔を、目を細めて見てみると


綾香だ




「なんだよ。こんな時間に。」



「電話したけど繋がらなくて…」



「悪い。何?」



「話があって……」



帰ってさっさと寝ようと思ったのに


めんどくせぇな……




「とりあえず入れよ」



「うん……」




立ち話もダルいと思い部屋に入れてやったものの、綾香は玄関に立ちすくんだまま



「何突っ立ってんの?入れよ。」



「お邪魔します………」


いつもとは明らかに違う、思い詰めた様子の綾香を見て



俺はベッドに腰を下ろし


「何?子供できたとかまぢでやめろよ?」


冗談で言ったつもりが



「!!!?」


綾香は目を見開いた。



「え~!?嘘だろ!?勘弁しろよ~!!」



「…………」



「えっ?まじで……?」



「うん……」



綾香はか細い声で小さく頷いた



「はぁ……ってか俺の子なの!?」



「酷い!!直としかしてないよ!!」



「はぁ!?そんなのわかんねぇじゃん。」




まじかよ



勘弁してくれよ……



ってか綾香と最後にヤったのいつだっけ?



最近ヤった覚えねぇけどな……





他にいすぎてわかんねぇや