《………ッ…何でもない…明日また来るわ》


次の日直輝が来る事はなく、あたしは退院した。





直輝が何を言おうとしたのか
何を伝えようとしたのか



そんな事はわからないし



もうどうだっていい





もう……






直輝に対する愛情も




あたしに対する愛情も




そんなものないから






直輝と出会った事も




直輝と過ごした時間も




直輝を愛してしまった事も




全て忘れてしまえる




全て忘れる




初めから




何もなかったかのように