「お母様お呼びしますね」



あたしは鏡の前でずっと、鏡の中のあたしを見つめていた



「結華……」



「ママ!」


ママは手で口を塞ぎ、今にも溢れ落ちそうな涙を抑えている――




「ほんっとに綺麗…
結華…よったね。結華…」



「ママ、化粧落ちるよっ!」


あたしも涙をこらえた。




「そうね。でも本当に綺麗!ママの若い頃にそっくり♪」




あたしはママと二人だけの時間を大切に胸に刻んだ。





「そろそろ行こうか?」


「うん!」




慎も待ってるのかな。



綺麗って言ってくれるよね。





今からあたし達は
永遠の愛を誓うんだね。




愛してるよ。慎。