「うぅ…ありがとうございました……」


あたしは泣きながらも精一杯の声でお礼をし、直ぐ様更衣室に逃げ込んだ。





「グスッ……」



コンコン



「結華ちゃん?斉藤だけど、大丈夫?」



「…………」



「開けるよ?」



ガチャ



「恐かったね。」


斉藤さんは更衣室のベンチに座るあたしの隣に来て、あたしを優しく抱きしめながら頭を撫でてくれた。



「う゛ぅ…」



「落ち着いたら帰ろうか。」


あたしは斉藤さんの腕の中が無性に落ち着いて、ずっとそのまま抱き締められていた。