あたしは一也くんと話をしながらも、気になって麻奈の方に視線を向けると



優夜くんの腕の中、今にもキスをしそうな程の距離で話をしていた麻奈の視線があたしをとらえた。



麻奈はあたしと目が合い、何かに気付いたように手を叩き


「結華っ♪優夜~♪
ほら優夜っ♪いつも話してる結華♪」


あまりに急な紹介に、あたしは慌てて


「はじめまして!優夜くんの事はよく聞いてます。」


堅苦しくお辞儀した。




「………………」



優夜くんは黙ったまま一瞬だけあたしを見て、また麻奈に視線を戻した。



えっ?無視?



「優夜~!結華可愛いでしょ~!惚れちゃダメだよ~」


「……………」


麻奈は慌てた様子でフォローに入った。


「結華ごめんね~優夜人見知りなの~」


そう言って麻奈は少しだけ眉をひそめた。



いやいや、人見知りって



麻奈のフォローも虚しく、優夜くんの印象は最悪だ。