「彼方ー?」 私は俯いたまま座る彼方に話しかける。 具合でも悪いのかな? どうしよう・・・。 「さっきの男だれ?」 やっと口を開いてくれた彼方から出たのはいつもと違う声。 低くて今まで聞いたことがない。 「男って・・・純也のこと?彼方いたの?」 もしかしてさっきの男って純也? 彼方はその場にいたの? 「好きなわけ?」 「好きじゃないよ~ただの友達だよ?」 「じゃあ、俺は?」 もちろん彼方は・・・ 「彼方は可愛い・・・「可愛いくない!」 ビクッ いきなり彼方が怒鳴った。