だからこんなことが起こってしまうんだ。 帰り道、沈黙は結構続いた。 どうやって話そうか。 俺はいまさらになってびびってる。 先輩に嫌われるのが怖いんだ。 「あのね、天根君」 「なんですか?」 沈黙を破ったのは先輩。 俺は先輩に話しかけられて心臓がバクバクしている。 「嫌いなんて言ってごめんね」 「先輩・・・」 先輩は涙目になりながら俺に言う。 悪いのは俺なのに。 先輩が謝ることじゃないのに。