有名男子・秘密彼氏

「新入生代表、要和哉。」

「はい。」



その瞬間、女子の悲鳴に似た叫びが聞こえた。



「キャァァァー!」

「和哉様素敵!」



煩い!
何よこれ…


て、ん?和哉様って…

確かさっき入場前に叫んでた女の子もそう言ってたような。


て事はさっき、そいつが現れたから女の子は叫んだのかな?

だから列が崩れて女の子の集まりが出来てたのかな…


…だとしたらどんだけかっこいいんだよ。



私はそう思い、下を向いていた顔をあげて、その『要和哉』を見た。


見た瞬間、私の目が驚きのあまり大きく開く。



「あいつ!さっきぶつかった奴!」



私は結構大きな声で言った。


でもその声は女の子達の大きな悲鳴によってかき消された。



「皆さん!静かに!」



先生がそう言っても、女の子達の声は要の挨拶が終わるまでやまむ事はなかった。