有名男子・秘密彼氏

「まとめた資料先生に渡しとくから。」



そう言って席を立ち、自分の鞄と資料を持って教室を出ようとする要。



「…ちょっと、待ちなさいよ!」



キスされて…黙っていられるわけない。


私の大事なファーストキス…!



「何でこんな事したのよ!?」

「…なんとなく。」



それだけ言ってまた笑った。


な、人が本気で怒ってるってのに何笑ってんのよ!



「ちょっと!」



その声と同時に要は教室から出ていった。



な、な…



何なのよあいつ!


なんとなくって…

私はなんとなくでファーストキスを奪われたの!?


なんで…あんな奴に…!