ゆん坊

玄関から出てきたのは、さっき僕を教室で睨みつけた先生だった…






“どうして!”






先生は僕と目が合うと驚いた顔をして慌てて目をそらした






「あいつが悪いっ!俺は何も悪くない! あいつが…」






先生は何かブツブツ言いながら、僕の横を通り過ぎて行った





“…学校から逃げ出したこと…お母さんに…”






僕は静かに玄関のドアを開けた






「……ただいま… お母さんごめんなさい… 僕今日…学校を…」






そっと家の中を見た








お母さんが部屋の隅に倒れていた