冷たく刺すような視線に朱獅は唾を飲み、田島旭は口を開こうとした… ―――…刹那。 ―パリンッ 音に振り向くと窓が割れている。 教室にいた三人の視線が窓に集中した 「え…?」 朱獅が言葉を発すると同時に 制服に入ってるケータイがバイブで震えた。 ―あぁ。 自分の口角が上がるのが分かる 「葵、下にだれかいるか見てみろ」 険しい顔をした田島旭が朱獅に命令する 「あ、あぁ…」 たじろぎながらも素早く窓に近寄るが 無意味だろう。 誰もいないだろうから。 .