目を細め男を見る。

｢…黒。｣


男は聞き取りはしたが無表情で、続きを待ってるようだった。


｢………世界は真っ黒。光はない、黒。｣



呟くように答える。


男を真っ直ぐ見据える。

｢黒が故に"無"の世界…だよ｣



言い終わるとまた空に視線を戻した。



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