――屋上。 すとんっと、あたしは壁によりかかって、制服の袖で涙をふいた。 「あの…「さっき、なんで先行った?」 え…? 何で泣いてたか、じゃなくて…? 「3秒以内に言え。」 「あっ…なんとなく…?」 「はぁ?」 明らかに、千尋は嫌そうな顔をした。 「あ…うっ」 言葉に行き詰まって、あたしはオロオロした。