黒髪のあの子






千尋は、机に向かってあたしに問い掛けた。





「何手伝えばいいんだよ」
「えっ?あ…そのプリントにね、今日決めた係・委員を記入するの。」


あたしは、簡単に説明した。



「あ?んなの聞いてねぇよ俺。」
「…そういえば寝てたねぇ、千尋っ」

あははっと、あたしは笑った。



「笑うなよ…眠かったんだし」
「ごめんごめんっ!もう、寝ちゃ駄目だよ?千尋も委員とか積極的にやらなきゃ!…ねっ?」


優しい笑みをこぼした。




「…めんどくさいから」
「もーっ!駄目だよ!それ、千尋の悪い癖!」


はぁ?とでも言わんばかりに、あたしにむかって怪訝そうに見つめてきた。




「あたし…千尋と、委員長か副委員長やりたかったなぁ…」