黒髪のあの子



「…めんどくさ」
ボソっといいながらも、あたしに手を差し出してくれる千尋。







文句いいながらも、本当…優しい人なんだ。





ぎゅっと握った手は、先ほどの藤野くんとは違く、すごく暖かい手だった…。




そんなことをおもってたら、なんだか恥ずかしくなってきた。



「…っ///」
あたしは、すぐさま手をはなし、もう片方の手で強く握った。




なんでだろう…?
千尋は、怖いのに…。


不良なのに。


怖くないよ?
それ以前に…なんだかドキドキしてる。





顔が…熱い。
千尋といるとね、何度もそうなるの。





なんでかな…っ