黒髪のあの子



「分かったわよ…一人でやります…。」
俯いて、作業を始める。





「…」

バサッ

「ぁ」
如月は、頼まれただろうプリントを、床にバラまいた。









俺は、1度舌打ちをして、プリントを1枚1枚拾った。
「…なによっ…今更、優しくなんてしないでよね…ッ」


「はぁ?せっかく拾ってやったのに、なんだし」
「つっ…つまりは…」


「…?」
「ぁりがと…っ」


照れたように、俺に向かって嘘のない笑みをみせた。




ドキッ
「…別に」


俺は、一瞬こいつが可愛く思えた。
そう思ったのもつかの間。





「て、手伝って…はくれないよね?」
苦笑いしながら、俺に首をかしげながら問い掛ける。




はぁーっと大きなため息をついてから、俺は
「俺の負けだ…。手伝うわ。」

といった。